昔から歌われている広い世代になじみ深い「たなばたさま」の歌、よく聴いてみると、意味がわからない言葉がありませんか?
今回は、歌詞の中に出てくる耳なじみのない言葉を解説!
お子さんに「どういう意味?」と聞かれたら、ぜひ教えてあげてくださいね♪
ささの葉さらさら
のきばにゆれる
お星さまきらきら
きんぎんすなごごしきのたんざく
わたしがかいた
お星さまきらきら
空からみてる
1番の歌詞にある「のきば」。
漢字で書くと「軒端」となります。これは、屋根の端っこのことで、壁から張り出した部分のことです。
昔はこの「軒端」に七夕の笹飾りを飾っていたので、このような歌詞になったと思われます。
そして「きんぎんすなご」。
これは漢字で書くと「金銀砂子」となります。金箔や銀箔を砂のように細かく砕いた粉のことです。
七夕の星空や天の川のキラキラした様子が表現されています。
2番の歌詞で気になるのは「ごしきのたんざく」。
漢字で書くと「五色の短冊」です。
この五色は中国の五行説にあてはまる五色で、緑(青)・赤(紅)・黄・白・黒のことです。
五行説とは、万物は「木(緑)・火(赤)・土(黄)・金(白)・水(黒)」の5種類の元素からなるという自然哲学の思想で、 七夕やこいのぼり、「土用の丑の日」など、日本の慣習や年中行事に深い影響を与えています。
こいのぼりの一番上に飾られる五色の吹き流しも、この五色が用いられています。 日本では黒は縁起が悪いという考え方から、紫を用いることが多いようです。
七夕の笹飾りにはこの「五色の短冊」に、願い事を書いて飾ると願いが叶うと言い伝えられています。
短くてやさしい雰囲気の童謡ですが、一度も「七夕」という言葉を使わずに七夕が表現されており、 また、「さらさら」「きらきら」と韻を踏んでいたり、「すなご」から「ごしき」へ「ご」でつなげているところなど、 歌詞作りのちょっとしたテクニックもさりげなく多用されていて、実はよく考えられた素晴らしい歌なのだということもわかります。
だからこそ、長い間歌われ続けているのでしょうね。
ぜひお子さんと一緒に歌って、七夕をより楽しまれてくださいね♪