私のお気に入り絵本～vol. 13 絵本屋かのこ（大分県）岸本由紀子さん～

様々な方の「お気に入り絵本」「おすすめ絵本」をご紹介するシリーズ。
第13回目は、大分県の絵本店『絵本屋かのこ』を営む、店主の岸本由紀子さんに伺いました。

ネコヅメのよる
町田尚子／作・絵
岩崎書店
ある夜のことです。
「まちがいない。こんやだ」
「いそげ、いそげ」
あっちから、こっちから、猫が集まってきます。みんなが待ちこがれていたものが、もうすぐあらわれます。

大好きな猫がど迫力で出てくるこの絵本を読んで、絵本は子供だけのものじゃない！と思い、書店会社員を辞める時に大好きな絵本を子供から大人まで沢山の人に伝えられる仕事がしたい！と絵本屋になる事を考えました。町田尚子さんとヒグチユウコさん作の絵本はず〜っと手元に置いておきたいと思っています。

あかちゃんがわらうから
おーなり由子／作
ブロンズ新社
おかあさんがうれしいとき、あかちゃんがわらう。おかあさんがこころを心配事でいっぱいにしているときも、あかちゃんはわらう。「ぼくらは、生きたい。ぼくらは、愛したい。ぼくらは、いっぱいあそびたい！」　子どもたちは、あふれる生命力で、わたしたちに「うれしいこと、ここにたくさんあるよ！」とおしえてくれるのです。

少し疲れたな〜なんて感じているママ＆パパへこの絵本で心癒されてほしいです。そして子育ては大変だけど、楽しいこともあるし、周りはみんな味方だよ！とこの絵本を読んで感じてくれたらいいなと思います。

つぎはわたしのばん
いもとようこ／作絵
金の星社
今日は初めての予防注射の日。いつも騒がしいクマのごんたくんも、乱暴なワニのがぶりくんも借りてきたネコのようです。診察室の中では何が起きているんだろう？　一人また一人と診察室に入っていくたび、ウサギのみみちゃんの心臓は飛びだしそう。いよいよ、みみちゃんの順番がやってきました！

今お子様方も注射をする機会が増えているような気がするので、少しでも気が楽になったらいいなと思い、読み聞かせでもよく読んでいます。

オレ、カエルやめるや
デヴ・ペティ／文
マイク・ボルト／絵
小林賢太郎／訳
マイクロマガジン社
「だって、なんだかヌルヌルしてるしさあ。」
カエルはカエルがイヤなのです。
だってぬれてるし、ヌルヌルしてるし、ムシばっかり食べるし……。
それよりも、もっとかわいくて、フサフサの動物になりたいのです。
カエル親子の陽気な会話で繰り広げられる自己肯定の物語。

絵がとっても明るくはっきりして、ひょうきんなカエルの親子の会話が笑える、楽しいお話です。

ほしじいたけ　ほしばあたけ
石川基子／作
講談社
タマゴタケやキヌガサダケ……いろいろなきのこが暮らすきのこ村は、いつもにぎやか。そんなみんなから敬愛されているのが、ほしじいたけと、ほしばあたけ。ある日、村の子どもが谷から落ちてしまい、それを聞いたほしじいたけは、体を張って助けようとするのですが……。
個性ゆたかに描かれたきのこたちの魅力も満点の、ユーモアと驚きたっぷりの楽しいお話。
講談社絵本新人賞を受賞した著者デビュー作。