劇団四季によるキャナルシティ劇場での5年間にわたる長期公演活動の締めくくりとなる公演、ミュージカル『キャッツ』が2021年7月27日よりロングラン公演しています。世界で愛されるミュージカルが、7年ぶり4度目の福岡公演です!
舞台は都会のゴミ捨て場
どの公演のセットも圧倒的なスケールや世界観を生み出す劇団四季の舞台セット。その中でもひときわこだわりを感じるのは『キャッツ』の世界です。
世界観を出すため、物量は劇団四季の中でも最大級規模。総量は11tトラックで約60台にもなります。内訳は、大道具46台、ごみオブジェ3台、音響・照明5台、衣裳・小道具2台です。
その設営期間は長く、初日までの舞台稽古を含めた設営期間は約1か月。1日最大で130名のスタッフが携わることもあるということです。
『キャッツ』の舞台は劇場の扉を開けたときからもう始まっています。
観客は一歩客席に足を踏み入れた時から、この世界の猫になった雰囲気を体験します。
舞台をはじめ客席のいたるところまで、猫の目線に合わせて3~5倍の大きさで作られた巨大なゴミの数々が設置されています。例えば、空き缶は高さ36㎝のジャンボサイズ!ゴミのオブジェは数千個に及び、中には、旧型携帯電話やプレイステーションといった時代を反映したゴミや、その土地ならではの“ご当地ゴミ”も飾られています。
福岡のご当地ごみは、チロリアンの空き缶やホークスのキャップ、あごだしつゆなど、見つけたら思わずニヤリとするものばかり。
そして、約2,500のゴミオブジェの中には、幸せのおすそわけ【四つ葉のクローバー】も隠れています。定期的に置き場所が変わる幸せのクローバーを探してみてください!
『キャッツ』の世界を作り上げるために、1,144席ある客席を155席を減らして壁のオブジェをセットしています。また、オブジェの各所には50か所の穴があります。この穴は猫の出入り口で、いたるところから猫たちが出てくるようにされているのです。
代表曲「メモリー」に込められた想いとオブジェたち
「メモリー」は、タイトルを知らなくても、冒頭の一筋を聞けば誰もが聞き覚えがあるというくらい有名な曲です。
この歌詞にも歌われているように、『キャッツ』には「思い出をたどって新しい生命を得る」というメッセージが込められています。
このゴミ捨て場に捨てられているゴミの一つひとつは、人間たちの思い出そのもの。『キャッツ』の舞台がゴミ捨て場であるという設定には、大変に重要な意味が隠されているのです。
ここでご紹介するご当地ゴミのほかにも、たくさんのゴミのオブジェがあふれています。劇場に足を運んで、どんなご当地ゴミがあるのかを探してみるのも『キャッツ』の楽しみ方の一つ。劇場で、福岡を探してみませんか?
『キャッツ』は、1983年、東京・西新宿のテント式仮設劇場で初演。この日本初のロングラン公演は、演劇界のみならず広く社会的な注目を集め、1年間という当時の誰もが想像し得なかった大ロングラン記録を達成しました。
以来、 計9都市(東京、 大阪、 名古屋、 福岡、 札幌、静岡、 広島、 仙台、 横浜)でのべ24公演が行われ、 各地で ‘‘キャッツフィーバー’’を巻き起こしてきました。これまでの総公演回数は10,500回以上、国内総動員数は1,040万人以上を数えます。 (2021 年6月末時点)
福岡での初演は、1990年4月より同年11月までの約 7ヶ月、シーサイドももち(福岡市早良区)にテント式仮設劇場を建設しての上演でした。 当時の福岡は、 まだ年に数回程度の公演が限界と言われていましたが、『キャ ッツ』はその常識を見事に打ち破り、237回の公演回数で、 のべ23万5千人を動員するという大きな成果を収めたのです。
劇団四季 ミュージカル『キャッツ』
◆公演期間: 7月 27 日 (火)開幕〜ロングラン上演
◆チケット : 10月31日 (日)公演分まで発売中
≪下記期間の延長が決定≫
11月2日(火) ~ 2022年1月30日(日)公演分
一般発売開始: 8月14日 (土)午前 10時より
※「四季の会」会員先行予約: 8月7日(土)より
◆会 場: キャナルシティ劇場(福岡市博多区住吉 1-2-1)