【子育てコラム】幼児期の運動の大切さ

身体も心も大きく成長する幼児期に運動をすることで、どのような効果をもたらすのか、親が日頃から心がけることは?そんな疑問に、幼児・児童専門の体育指導、スポーツクラブなどを運営し、運動の専門家である荘山先生に幼児期の運動の大切さについてお話を伺いました。

教えてくれた人

(株)Next Innovation
荘山晃孝 先生

古賀市、福津市、新宮町などで幼児・児童専門の体育指導、スポーツクラブを指導展開中。 福津市では自社体育館で課外教室(スポーツクラブ、フットサルクラブ、バスケット ボールクラブ)を指導

〇活動内容
・3~5歳児体育教室 保育内正課体育指導
・2歳児体育教室   運動あそび指導
・幼児、児童スポーツクラブ(総合体育)
・幼児、児童フットサルクラブ
・幼児、児童バスケットボールクラブ
・中学生スキルアップバスケットボールクラブ ARA(Attack the Rim Academy)
・保護者向け運動あそび教室
・幼稚園、保育園向け体育研修会
・かけっこ教室 THE KAKEKKO ※コロナ禍で開催自粛中
・3ON3大会運営 (フットサル大会、バスケット大会)※コロナ禍で開催自粛中

幼児期に体を動かす事でどのような発達を促すのでしょうか?

★身体の面

身体の成長にはいくつかの項目があり、その中で神経型といわれる項目は生まれて5歳頃までに80%の成長を遂げ、12歳までにはほぼ100%まで達すると言われています。つまりこの時期に、沢山の運動体験・経験を通して、さまざまな神経回路を形成できるかがとても重要なことなのです。(参照:スキャモンの発育曲線より)

このことから幼児期に体を動かすことで、神経系の成長を促すことができ、敏捷性、巧緻性、平衡性、協応性、柔軟性、持久性、筋力を身に付けることに繋がります。 どの要素も大事ですが、とりわけ、「自分の体を、自分の思い通りに動かすことができる」協応性が幼児期の体を動かす要素で重要です。思い通り体を動かせるということは、身体を動かす楽しさや面白さをより濃く経験・体験することに繋がり、継続性が生まれてきます。

※幼児期の子どもの行動原動力は特にこの「楽しさ」「面白さ」に起因することがほとんどだと言えます。

★心の面

様々な動きや運動の中で、成功体験を数多く経験することで、達成感を味わい、もっとやりたいと思う欲求や向上心やチャレンジ精神、積極性、能動性などが培われます。
逆に失敗体験を経験することは、あまり問題ありません。もともと「上手にできなくて当たり前」の幼児期において失敗したからどうなるともないので、親は「いい経験をしたね」、「次やったらできるよ」とそのことから子どもが離れない様に促していくが大事です。

間違っても、失敗を過度に指摘したり、無理に改善させようとしないことも重要です。 そうすることで次第に子どもが「失敗は悪いことじゃないのかな?」「よし、もう一回やってみよう!」という気持ちを持つようになってきます。 幼児期の心の面は、本人だけでは、整理が付けないことも多いので、周りの親、親しい人たちで、しっかりサポートすることを心がけたらいいでしょう。

また、子どもは遊びの天才と言われています。運動や運動あそびの中で、独自のルールを考案し、仲間と実践していきます。それは大人にとっては「とりとめのないもの」であったりしますが、子どもにとっては「想像を創造していくこと」、つまり「考える力」の習得へと繋がるのです。

どのような動きが効果的なのでしょうか?

どんな動きも効果的です。むしろ、動きを制限させたり、決まった動きに固執する方が、幼児期の子どもにとっては勿体ない事です。 この幼児期というのは、いわゆる「経験・体験の時期」です。様々な動きや運動を経験・体験することによって、自分の体の動かし方を身に付け、あらゆる運動に精通する土台を構築していきます。

あえて、一つ挙げるとするならば、「鬼ごっこ」がおすすめです! この鬼ごっこには昔から多様なルールが存在し、現在も子どもたちによって独自のルールが創造されています。そのルールに沿って、身体運動も多種多様に展開されるようになっているのです。※当クラブでも毎レッスンに実施しています。

例えば、代わり鬼はどうやったらタッチされないか、追いかけられても逃げれるか考えたり、高鬼は登る、降りるを繰り返し逃げる、色鬼は素早く思考を巡らせ、判断を早くしていく、氷鬼は静から動の動きや仲間をどう助けるかなど本当に多種多様です。

ちなみに当クラブでは「山中あそび」を指導の基本にしています。 傾斜を下ったり、上ったり、転がったり、木をよじ登ったり、ぶら下がったり、小川を 跳び越えたり、草むらをくぐったりと色々な身体の動きを身に付けることが出来ます。

親が(日ごろから)心がけることは?

〇「指導」するのではなく、一緒になって活動すること!
個人差はあれど、大抵の子は親の熱心な指導とは裏腹にあまり聞きたくない、言われたくないという感情から、やる気が出ない、出したくない傾向にある(おそらく親とは「甘える対象」であるためと思われる)ので、言って聞かせるより、一緒になって行うことで、子どももやってみようという気持ちになります。

〇良いところ、変わったところ、上手くいったところを褒めること:8割
悪いところ指摘する、アドバイスを聞かせる:2割

※但し、大きな怪我や命の危機に関わることはきちんと注意しましょう
大人も悪いところばかり指摘されたり、アドバイスを聞かせよう聞かせようとさせられると、言われる方はどうしても疎ましく思うものです。逆にいいところを褒められたり、努力を認められると嬉しくなったり、楽しくなり、よりやる気を引き出せるのは、大人も子どもも同じです。

〇親だから叱っても、怒ってもいいが、その内心では「まだまだ成長中だから仕方ない、これから、これから!」と思う気持ちを心掛けておくこと!
※私は副音声と言っています。

〇子は親の言う通りにするのではない、親がするようにやる!
当たり前ですが、子どもは想像以上に親の言動をみています。どんなに躾を正しく行っても、親自身がそれを実践していなければ、基本的に子どもは行いません。
※反面教師は通用しない「言うは易く行うは難し」幼児期の子どもには言葉より行動で魅せるのが大事です。

〇ポジティブトークを心がける !
子どもたちの心は繊細にできています。親が何気にやってしまう行動や話す一言一言にも敏感に反応をするものです。なので、スポーツや運動あそびで関わる時は、自分の言動に少し、注意を払いましょう。
 〇良い例)「上手!」「おしい!」「もう少しだね!」「良くなってるよ!」「すごい!」「おぉ⤴」「いいね!」etc
 〇悪い例)「あ⤵ぁ」「だめ」「無理」「・・・(無反応)」「ふーん」「違う!(否定的)」「はいはい」etc
※上記は幼児期の運動あそびの観点からの話を中心にしているので、日常・日頃の子育てとは多少の差異があるところがあります。

(株)Next Innovation

 

〒811-3217 福岡県福津市中央1-14-1 Next studio(ネクストスタジオ)
★ボルダリングのある施設‼

【提携園】
やまびこ幼稚園、花鶴丘幼稚園、花見あおぞらこども園、恵あおぞらこども園、新宮あおぞら保育園、上府あおぞら保育園、日蒔野あおぞら保育園、森のぽかぽか保育園、うみのぽかぽか保育園、香椎しもばる保育園、発達支援施設はじめの一歩

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